フクロモモンガの育児放棄について
2026/09/16
🔶フクロモモンガさんの育児放棄①🔶
お母さんはなぜ赤ちゃんを育てなくなるの?
フクロモモンガさんの繁殖に携わっていると、ときどき耳にするのが「育児放棄」という言葉です。
初めて聞く飼い主さんの中には、「お母さんが赤ちゃんを嫌いになったの?」「愛情がないの?」と心配される方もいます。
でも実際には、そう単純な話ではありません。
むしろ私たちが長年たくさんのモモンガさんたちを見てきた中で感じるのは、育児放棄の多くはお母さんのわがままではなく、何らかの理由があって起きているということです。
野生でも飼育下でも、子育てというのは想像以上に体力を使います。
小さな体で赤ちゃんにお乳を与え続け、体温を守り、常に気を配りながら生活するのですから、お母さんへの負担はとても大きなものになります。
そのため、まず考えたいのがストレスです。
私たち人間にとっては些細な変化でも、出産直後のお母さんにとっては大きな負担になることがあります。
ケージを移動したり、巣箱を何度も開けて赤ちゃんを確認したり、新しい個体を近くに置いたりするだけでも落ち着かなくなってしまうことがあります。
「赤ちゃんが気になって毎日見ていました」という飼い主さんは少なくありません。
もちろん心配する気持ちはよく分かります。
ただ、お母さんからすると、安心して子育てをしたい時期に何度も巣箱を覗かれることがストレスになる場合もあるのです。
また、お母さん自身の体調も大きく関係しています。
妊娠や授乳はとてもエネルギーを消耗します。
十分な栄養が摂れていなかったり、もともと体力が落ちていたりすると、子育てを続けることが難しくなってしまうことがあります。
野生動物はとても現実的です。
双子の場合とくにお母さんのお乳不足や栄養不足の関係も深くなります。
人間の感覚では少し切なく感じるかもしれませんが、自分が生き残れない状態になると判断した時には、まず自分の命を守ろうとします。
これは冷たいのではなく、生き物として自然な本能なのです。
さらに、初めて出産した若いお母さんに見られることもあります。
人間でも初めての育児は戸惑うことが多いですよね。
それはフクロモモンガさんも同じです。
赤ちゃんの扱い方が分からなかったり、うまく授乳できなかったりして、結果として育児放棄のような状態になってしまうことがあります。
そして実は、お母さん側だけではなく赤ちゃん側に原因があるケースもあります。
発育が極端に遅れていたり、生まれつき何らかの異常を抱えていたりする場合です。
これは飼い主さんからは見えないことも多いのですが、動物のお母さんは驚くほど細かな異変を感じ取っています。
私たちが見ても元気そうに見える赤ちゃんでも、お母さんは何か違和感を感じていることがあります。
育児放棄という言葉だけを見ると、お母さんが赤ちゃんを見捨ててしまったように聞こえます。
ですが実際には、そこにはストレスや体調、経験不足、そして赤ちゃん自身の状態など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。
だからこそ、育児放棄が起きた時に最初からお母さんを責める必要はありません。
まずは「なぜそうなったのだろう」と背景を考えることが大切なのです。
次回は、もし赤ちゃんが巣箱の外に出されていたらどうしたら良いのか、慌てずに行いたい応急処置についてお話ししたいと思います。
モモンガ先生のインスタはこちらから
(クリックでアカウントに移動します)
↓↓↓
のびも15開発、お悩み解決グッズ
↓↓

